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メドウズ マーティン 准教授(教養教育部)

 名寄市立大学教員紹介のコーナーでご紹介するのは、保健福祉学部・教養教育部のメドウズ マーティン(Martin Meadows)准教授です。メドウズ准教授はカナダ出身、1990年に来日しました。カナダのトレント大学(Trent University)にスペイン言語と文学を専門し、1983年に卒業され、その後トロント大学(University of Toronto)の教育学部に入り、高校教員免許を取得しました。
 1992年に名寄市にALTとして渡って、そのあと、1994年から市立名寄恵陵高等学校に専任講師と同時に名寄市立短期大学の非常勤講師として勤め、1999-2005年に市内の小学校英語活動も担当しました。2006年に名寄市立大学に着任され、学生教育と研究活動にとり組まれています。

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1.ご自身の専門分野について教えてください。

 専門分野は応用言語学です。応用言語学というのは言語の仕組みはもちろん、さらに2つ目、3つ目の言語(外国語)をより効果的に教え、そして覚える学問です。私が特に興味を持っているのはテクノロジーを使う語学教育、いわゆるCALL (Computer Assisted Language Learning)、そして早期英語教育です。
 日本語でよくe—ラーニングという表現を使いますが、CALLは言語に対するe—ラーニングと考えれば良いと思います。早期英語教育は幅広い内容ですが、子供は第二言語に関して大人と違う習得能力を持っています。近年日本では、小学校英語教育が発展しているため、小さい子供の言語習得とそれに対する適切な教育法を調べる必要があると考えています。

 
2.大学で主に担当(補助)されている教科と、学生教育に対する取り組みについて教えてください。

 担当科目は、保健福祉学部の英語ⅠとⅡ、コミュニケーション英語ⅠとⅡ、児童学科の英語ⅠとⅡで、すべて1年生で配置されている必修科目です。2年生では、児童学科の必修科目コミュニケーション英語ⅠとⅡ、そして保健福祉学部の選択科目コミュニケーション英語Ⅲ、英語Ⅲと英語Ⅳを教えています。さらに保健福祉学部の学生が履修できる教養教育選択科目の「北海道の野外レクレーション」を担当しています。
中学校や高等学校の英語教育は変わってきているのですが、まだまだ受験のための授業方針が多いと思います。大学で勉強する英語は、基本的に今まで積み重ねた知識を色々な場面で活かすことができるようにすることを目標としています。講義においては、会話と作文を中心にしながら、時々インターネット通じて外国人との交流などを行い、英語を実際に使いながら自分の意見や話したいことを表現してもらいます。
 北海道の野外レクレーションは、とても楽しい講義です。ちょっとでもアウトドアー活動をやってみたいと思えば、是非チャレンジしてください。カヌー、キャンプ、釣り等を体験しながら、北海道の大自然を知りましょう。


3.現在とり組まれている研究内容について教えてください。

 現在取り組んでいる研究は、下記の二つになります。

 (1)ムードルを使う語学教育

 ムードル (Moodle)と言う学習管理システムはオープンソースソフトウエアとして、無料で自由にダウンロード、使用、修正、さらに配布することができます。ムードルの開発は世界中のプログラマーおよびユーザー・コミュニティーのチームに支援されながら継続されています。私はプログラマーではありませんが、語学学習に効果的なコンテンツを作成し、研究しています。本学1年生に対象となる英語多読学習プログラムはムードルで実践します。一部の講義もムードルを利用しています。特に海外にいる先生と協力をしながら、ムードルを使って学生が交流できるように実施しています。

 (2)小学校英語教育についての研究

 現在、所属している全日本語学教育学会(JALT)の児童語学教育研究部会の編集長をしています。全国から色々な情報が入って、個人的に小学校における英語教育の方針や文教政策に興味を持っています。現在、どうすればムードル中心の情報テクノロジーを使って、小学校英語教育を支援できるか検討中です。

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4.名寄市立大学の学生に対する印象を教えてください。

 名寄市立大学生はとても愛想がよくて明るいですね。私が教えてない学生でも、よく廊下や食堂で挨拶してくれます。多分外国人であるから興味を持っているのでしょう。ただ、せっかく私と対話する機会があるのですから、もう少し自信を持って自分が知っている英語を使って話してくれれば嬉しいですね。名寄市立大学の学生が大好きですね!
They always make me smile!


5.名寄市の印象はどうでしょうか??良いところ悪いところ含めて教えてください。

 私にとって名寄はとても住みやすい町です。四つの季節をそれぞれ楽しめるし、町から一歩踏み出すと大自然のなかに入ることができます。自分が好きな活動はサイクリング、ランニング、山登り、カヌー、スキー等のアウトドアスポーツですので名寄は私の趣味にぴったり合う町です。子供を育てるにあたっても、健康的で安全な場所ですね。名寄で収穫した食材は新鮮で美味しいですが、もう少しレストランの選択肢があったら良いと思います。海外や本州へ行くときにやっぱり遠いなぁと感じますが、田舎町にいるからこそ、そのときの楽しみがあると思います。


6.これから大学を選ぶに際して名寄市立大学を希望する高校生の皆さんへメッセージをお願いします。

Nayoro City University is a small university in a small northern city, so I think it attracts an adventurous and independent kind if student. With a low student-teacher ratio, Nayoro City University provides students with more opportunities to interact both with teachers and students from other departments. At the same time, Nayoro, with fewer “big city” distractions, is a good place to study and students represent a significant percentage of the population. It feels like a “university town” and students have the potential to shape the local environment to suit their needs and interests. I look forward to meeting you all in Nayoro!

上記の訳文はこちらをご覧ください。

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