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宮内 俊一 准教授(児童学科)

名寄市立大学教員紹介のコーナーでご紹介するのは、短期大学部児童学科の宮内俊一准教授です。宮内准教授は、2012年9月 東京福祉大学大学院社会福祉学研究科修士課程(児童学専攻)修了、社会福祉学修士を取得されております。2012年に名寄市立大学に着任され、学生教育と研究活動に取り組まれています。
 教育活動では、豊かな感性と自発的な学習意欲を育て、思考の柔軟性を持ち、心身ともにタフな人材育成を目指しています。
 研究活動では、虐待等様々な理由で親と一緒に生活できない子どもたちがどのように生きていくかをテーマに、社会的養護における里親、児童養護施設の今後のあり方を研究しています。

宮内ゼミ

1.ご自身の専門分野について教えてください。
 社会的養護、児童虐待、社会的情緒的学習です。
私は、2012年3月まで神奈川県の職員で30年間福祉職として勤務してきました。児童分野で児童相談所、児童養護施設での経験が長くて、まさに現場を体験してきました。児童虐待が年々増えて、多問題家庭と向き合う困難性を実感していますし、被虐待児の心身のダメージに驚嘆しています。
2.大学で主に担当されている教科と、学生教育に対する取り組みについて教えてください。
 担当している教科は、社会福祉概論、相談援助、子ども家庭福祉、社会的養護、保育実習指導です。人が生きるということを基本に、社会福祉をとらえていきます。身近な生活に社会福祉が寄り添っています。「事件は教室で起こっているのではなく現場で起こっている」ということで、仕事を通して得た数多くの臨床経験をリアリティをもって皆さんにわかりやすく話していきたいと思っています。豊かな感性と自発的な学習意欲を育て、思考の柔軟性を持ち、心身ともにタフな人材育成を目指します。
3.現在とり組まれている研究内容について教えてください。
 虐待環境下で育った子どもは、感情・衝動のコントロールがうまくできないため、様々な問題行動を繰り返すことが多いです。コミュニケーションがうまく出来ず、いじめや喧嘩など、人間関係でトラブルを起こす傾向があります。このような子どもたちがどのようにすれば、人間間の関係性が修復できるかを研究しています。また、虐待等様々な理由で親と一緒に生活できない子どもたちがどのように生きていくかをテーマに、社会的養護における里親、児童養護施設の今後のあり方を研究しています。

宮内ゼミ

4.名寄市立大学の学生に対する印象を教えてください。
 とても素直で実直です。都会では考えられないというのが実感です。私は、学生たちが大好きです。光る原石だと思います。それだけに私はどのように磨きあげるか、責任を感じます。自律する人の礎となるように真剣に向き合いたいと思います。
5.名寄市の印象はどうでしょうか??良いところ悪いところ含めて教えてください。
 名寄市は2013年都市データーパックに掲載された「住みよさランキング」において北海道内でなんと1位にランキングされました。私は名寄市に住んで1年半ですが、なるほど!と思わずうなずいてしまいます。夏は30度を超えて、冬はマイナス30度になり、温度差にビックリしますが、空気が澄んで自然の恵み豊かなこの地に立つと生きていることが実感できます。名寄での望みがあります。それは、冬の時期に太陽が空気中のダイヤモンドダストに反射して 柱状に輝いて見える幻想的な自然現象(サンピラー)を生で見ることです。なかなか見られないのでぜひ写真に収めたいです。

6.これから大学を選ぶに際して名寄市立大学を希望する高校生の皆さんへメッセージをお願いします。
実習やボランティア、アルバイト等をして社会を経験しつつ大学で理論的に科学的に学ぶことをしてほしいです。失敗も経験してほしい。
私は、「ありがとう」という言葉を大切にしています。人は一人では生きていけません。すべてのものに対して感謝の言葉が自然に言えるようになってほしいと思っています。一期一会を大切にして、名寄の地で一緒に考え、学び、協働し、喜び悲しみを分かち合い、夢を語り合いたいと思います。一度訪ねて来てください。きっと気に入りますよ!

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