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記者倶楽部が行く その2

記者倶楽部が行く その2

前回の報告より、かなりの時間が経ってしまいました。申し訳ありません。

前回は、「社会福祉士会」の支部長さんである松野尾さんへのインタビューでした。今回は、その「相棒」(事務局長)である馬場さんの登場です。馬場さんは自治体の福祉担当職員として活躍されています。


まずは、馬場 義人さんの経歴をご紹介します。

  • 1985年4月 風連町の職員となり、特別養護老人ホームの生活相談員に
  • 2003年4月 風連町福祉課福祉係として、風連町社会福祉協議会に派遣され、ケアマネージャー業務に従事
  • 2007年4月 名寄市役所高齢福祉課介護保険係に配属され、現在に至る(風連町は2006年に名寄市と合併)

馬場さんに聞きました

Q1 なぜ社会福祉士を目指したのですか?

A1.私はもともと、自分のいとこにですね、自閉症の子がいて、彼と関わっていたということも原点なのかもしれないですね。また、別のいとこで、児童養護施設(※1)に勤めていた人がいて、その人が、夏休みや冬休みになると、施設の子どもたちと一緒に実家に帰省してきて、遊んだ記憶があるんです。

私と年があまり変わらない子どもたちでしたが、様々な事情により親御さんと一緒に生活が送れない子どもたちでした。そういうような環境にあり、社会福祉に関わる仕事をしてみたいなと思ったのが、最初なのでしょうね。


※1 児童養護施設=児童福祉法に定められた施設。保護者がいない、虐待されているなど家庭における養育が困難で、保護を必要としている子どもを入所させる施設。

Q2 仕事の内容を教えてください。

A2.私が現在、主に担当しているのは、要介護認定(※2)の分野です。要介護認定の新規の方から更新の方、区分変更の方など様々ですが、申請を受け付けてから審査決定までを行います。その間の仕事としては、認定調査お願いの段取りをつけたり、主治医の意見書をもらったりして、毎週水曜日の認定審査会までに書類を準備し送り込む。また、調査内容の定義に誤りがないかどうかを確認する。調査票と意見書が食い違っている場合はどちらかに間違がある可能性が高いので、確認をします。

それ以外に、介護認定審査会は、名寄市だけでやっているわけではなくて、名寄、下川、美 深、中川、音威子府の5市町村で共通でやっていて、その事務局が名寄にあります。他の市町村の介護認定の確認などもします。更新は、ケアマネージャー(※3)が業務の中で申請代行してくれることが多いです。また、新規申請の人の場合、「具体的にはどうしたらいいか?」という相談もあります。例えば、その方には障害者自立支援法が合っている場合もある。

その方にとって何が一番適切なのか、どのようなプランであれば、その人らしい生活を送ってもらえるのか、を考えながら業務を推進しています。


※2 要介護認定=介護保険法では、保険を適用するかどうかを判定して初めて制度利用ができる。「要介護」は5段階、「要支援」は2段階に別れ、それぞれ限度額が設定されている。

※3 ケアマネージャー=介護保険法における介護支援専門員のこと。高齢者の介護計画など、高齢者支援全般に当たる職種。

Q3 仕事の中で大変だと感じたことは、具体的にはどういうことですか?

A3.この業務は楽ではない、簡単ではないと常々感じています。こういうプランで良かったのかな、そういうやり方をしてよかったのかな、と思うことのほうが多いですね。スッキリすることは少ないかもそれません。

結局、私が認定しても、そのあとはケアマネージャーさんに委託してしまいますから、そのあとの結果が見えなかったりする場合が多いですね。半年後とか1年後とかにその認定結果が上がった時に、書類上のこととして把握することになりますからね

Q4 いろんな職場を経験してきているので、そのときのお話をお聞かせください。

A4.右も左もわからずに頑張っていたけど、周りの相談員の方などに、色々情報を聞きながら仕事をすることができたので、そういう横の連携ができ、とても役に立ちました。今でも何かあった時でも、相談したり、お願いしたりすることができます。社会福祉の仕事は自分だけではできないですからね。

要するに、社会福祉士という仕事は繋げていく仕事なんです。困った人が来た時も、1人で解決できるわけではなく、色々な社会福祉サービスを使ったり、様々な職種が関わることで、その人の生活を支え、その人の生活が豊かになっていくんです。このように多種多様な社会福祉サービスや人たちを繋げていく。この人にこういうところで繋げれば、こうなるんだろうなっていう視点が持てるのが、社会福祉士の良いところなのかなと思います。そのような社会福祉士的な視点で物が観られるところが良いところですかね。

ケアマネージャーの時の経験は、今の話とちょっとずれたかもしれません。でも、在宅のケアマネージャーというのは、言葉が適切かどうかはわからないけれど、施設の社会化というのは施設を外部に開放して、地域住民と色々交流するだとか、施設の持っている機能を在宅に開放することによって、施設を利用してもらうというか、活用してもらうということなのです。今では当たり前に使っていますけど、ショートステイなどというものだと思います。例えば、空きベッドを活用して、在宅の介護を受けている方に特養の機能を使ってもらうっていうのが始まりだったと思うのです。特養のような施設の中では全部そろうんですよ。介護員さんもいるし、看護師さんもいるし、暖房も食事も衣食住全部がそろえられている。

ところが、在宅の場合は食事がとれないとか、食事がつくれないというニーズをお持ちの方に対しては、特養にいるときは、調理員さんに「すみませーん、おかゆで少し味薄めでお願いします」って言えばそれで済んだ。それが在宅では、何で飲み込めないのか、から始まって、どういう食事が必要なのかということも、全部最初から用意する必要があるのです。特養の場合は、栄養士さんに「ポン」と申し送ればそれで済むように、色んな職種、色んな人が特養には揃っている。けれども、在宅は様々な所から寄せ集めて来なかったならば、その人に対する適切な支援ができないのです。そういうところが違いとしてはあったのです。

それだけ、在宅ケアマネージャーを経験したおかげで、施設にいた頃にはわからなかった、多種職連携というか、そこの部分がかなり解ったというのが、良い経験になっているのではないかと思うところですね。そういう仕事をしたことが、今の行政福祉の場にも生かされているのではないかと思っています。

【編集後記】

  • 様々な職場を経験したことで、幅広い分野の専門職の方とつながり、それが今でも仕事や生活に生かせているというお話を聴いて、今後は人との出会いや関わりを大切にしてい きたいと思いました。(芦刈)
  • 今回お話を聴いて、これまで行ってきた仕事を通しての繋がりや、仕事以外の場での繋がりというものが、これからの仕事にも深く関わってくるのだということが解りました。 何気ない日常も大切にして、人と関わっていきたいと思いました。(阿部)
  • 多くのお話を聴かせていただき、行政としての仕事、地域との関わりを生かし、その中で特にたくさんの人との交流を大切にしているということなので、経験の交流の場を作る 大切さを知りました。(石崎)
  • 行政の分野以外のお話も聴くことができ、社会福祉士には現場の経験がどれほど大切なものなのか、考えさせられたように思います。専門職間の役割理解、連携の大切さをひし ひしと感じたように思います。(鈴木)
  • 今回、馬場さんのお話を聴き、私自身、行政の中での社会福祉士の役割を改めて学ぶことができました。これからも、対人援助をすすめる中で、何が大切なのかを考えながら、 インタビューをしていきたいと思います。(塚本)
インタビューの様子

インタビューの様子(一番奥にいらっしゃるのが馬場さんです。)

登録日: 2008年12月25日 / 更新日: 2008年12月30日

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